【湯ヶ野温泉】日常の喧騒から離れて小説「伊豆の踊子」の舞台を訪ねる
2022/02/01(2022/03/05)
Akari Enomoto中伊豆河津町
河津町湯ヶ野地区。国道沿いから歩いてすぐの立地にも関わらず、のどかな静けさを感じられる温泉街。石畳の地面にどこか懐かしさを感じる。湯ヶ野地区の温泉街は川端康成の小説「伊豆の踊子」の舞台になっている。川端康成自身が19歳のときに伊豆を旅した実体験を元に執筆されており、小説を読んでから観光するとより楽しめる。
筆者にとっては、小学生のとき通学路として利用していたので懐かしい場所でもある。集団登校だったので、同じ地区の子どもたちが一列に並んでぽつぽつと歩いて学校へ向かったことを思い出す。
地元の人の優しさにほっこり
「踊子の足湯場」では湯ヶ野の温泉を気軽に楽しむことができる。屋根がついているので、天気が悪くても安心。ただし、足湯まで行く道に地面に苔が生えているので、晴れている日でも足元には十分注意してほしい。
足湯に設置されているタオルは、気軽に入れるようにと地元の人が用意してくれている。優しい心遣いが非常にありがたい。心も体もほっこりと温まる、そんな場所だ。足湯に入りながら、川のせせらぎに耳を傾けてみてほしい。風情のある景色とあいまって、いっそう穏やかな時間が流れるだろう。
文豪好き必見の宿
足湯近くにある木造の橋を渡ると見えてくるのは、この湯ケ野温泉街のメインと言っても過言ではない「伊豆の踊子の宿 福田家」。創業当時の明治12年から変わらない佇まいだという。
旅館名にもなっているように、こちらも「伊豆の踊子」と深い関わりがある。「伊豆の踊子」の舞台となった部屋があり、その部屋は今も宿泊できるようになっている。ほかにも川端康成が晩年過ごした部屋や、映画「伊豆の踊子」の撮影に使われた部屋にも宿泊できるほか、太宰治や三好達治など、ゆかりのある文豪たちの資料も展示されている。「伊豆の踊子」の世界を写真に収められるよう、着物の衣装の貸し出しも。まさに文学好きにはたまらない旅館だ。
地元の人に親しまれる温泉
湯ヶ野地区にある「共同浴場」は、小説「伊豆の踊子」で踊子の少女が“私”に手を振った場面に登場する。目の病を患った旅人がこの温泉に入ったところ病が治ったとされる昔話もあり、古くから地元の人々に親しまれているところだ。
入口を開けると目の前に脱衣所と浴室が広がる。仕切りがなく、かなりこぢんまりとしている。
町民でも入浴できるのは、湯ケ野区民など限定されている。この特別感も、また入ってみたくなる魅力の一つなのかもしれない。
湯ヶ野温泉の基本情報
湯ヶ野温泉(ゆがのおんせん)
住所:静岡県賀茂郡河津町湯ヶ野
TEL:0558-32-0290(河津町観光協会)
この記事を書いた人
河津町在住。「Izu Letters」編集担当。大の猫好き。趣味は伊豆のオシャレなカフェめぐりと言いたいところだが、休日はだいたいお昼まで寝ている。最近、早起きをして行ったカフェは、伊豆高原にある「ねこカフェ にゃおん」。
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河津町湯ヶ野地区。国道沿いから歩いてすぐの立地にも関わらず、のどかな静けさを感じられる温泉街。石畳の地面にどこか懐かしさを感じる。湯ヶ野地区の温泉街は川端康成の小説「伊豆の踊子」の舞台になっている。川端康成自身が19歳のときに伊豆を旅した実体験を元に執筆されており、小説を読んでから観光するとより楽しめる。