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夕日を浴びて黄金色に輝く岬「黄金崎」

夕方まで滞在していると、夕日を浴びて黄金色に輝く美しい岩肌に息を飲む。筆者も思わず「オー」と声を出してしまった。黄金色に輝く岩の名前は、こうしてできるのだ。
この地が地上にあがる前、海底火山の噴出物が地熱地帯の地下で温泉水による変質作用によって染め上げられ、海底からの隆起により出現した。伊豆半島ジオパークの人気スポットの一つとされており、大自然の営みの凄みを感じることができる場所だ。

黄金崎は、1988（昭和63）年に静岡県の天然記念物に指定されている。その奇岩は馬の顔に形が似ていることから「馬ロック」の愛称で親しまれている。馬情報を知っていた筆者には“水を飲んでいる馬”にしか見えない。固定概念ってすごい。

ちなみに、ここに祈願すると競馬が当たるとも言われ、パワースポットにもなってきている。これらにあやかり、馬ロックを描いた絵馬も販売されている。

そして、謎のゆるキャラ（？）「馬ロックん」（西伊豆町非公認ゆるキャラ）とやらもいるらしい……。インターネットで検索してみると、「馬ロックん」はあちらこちらに出現しており、YouTubeにダンス動画まで上がっているし、専用SNSまである。なかなかシュールな姿をしていておもしろい。

岬全体が「黄金崎公園」として整備されている

遊歩道からは駿河湾と富士山の絶景を見ながら散歩できるコースとなっている。途中、展望台から見る青々した駿河湾とその先に見える富士山には思わず足を止め見入ってしまう。アップダウンがあるため、ゆっくりと歩くのがおすすめ。

芝生公園には、春になると約10種類300本の桜が咲き誇り、富士山が見える絶好のロケーション。春のそよ風を感じながら、お花見は最高。「お酒も」なんて人は、公共交通機関（東海バス）を利用すれば楽しい時間を過ごせる。

三島由紀夫の小説の舞台にも

黄金崎は、小説家・三島由紀夫とゆかりのある場所。約半月滞在し、小説「獣の戯れ」の舞台にもなっており、「三島由紀夫文学碑」には黄金崎の描写が刻まれている。

カフェスペースがある「こがねすと」

黄金崎駐車場に隣接する「こがねすと」は、休憩施設およびカフェスペース。木造で温かみのある雰囲気で、ひと休みするには絶好の場所。西伊豆町のお土産を購入できるほか、ケーキやソフトクリーム、西伊豆名産のところてんもいただける場所だ。お茶を飲みながら大自然を感じるのも醍醐味のひとつ。また、「西伊豆ビジターセンター」も併設しているので、伊豆半島のなりたちについてここで学んでみるのもおすすめだ。

黄金崎の基本情報

黄金崎（こがねざき）

住所：静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須

アクセス：伊豆箱根鉄道 修善寺駅より東海バス「松崎」行に乗車（乗車時間72分）、「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車　徒歩約15分

　　　　　伊豆急下田駅より伊豆急下田駅より東海バス「宇久須」行に乗車（乗車時間76分）、「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車　徒歩約15分

TEL：0558-52-1268（西伊豆町観光協会）

URL：https://www.nishiizu-kankou.com/sightseeing/koganezaki

こがねすと

住所：静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須2169

TEL：0558-55-0580

営業時間：9:00～17:00

定休日：火曜日

URL：https://www.nishiizu-kankou.com/play/koganepk

この記事を書いた人

Shigenori Umebara

伊東市在住。「Izu Letters」編集長。子煩悩であり、伊豆の観光施設へ子どもを連れて月５回以上は足を運ぶ。ビールをこよなく愛する男。