【湯回廊 菊屋】歴史ある名旅館で時を旅し湯を愉しむ
2024/03/21
Rieko Nagai中伊豆伊豆市
湯回廊 菊屋がある伊豆・修善寺は、開湯から1200年を数える歴史ある温泉街です。
修善寺は伊豆の小京都とも呼ばれ、古都・京都を思わせる情緒にあふれます。
修善寺にある湯回廊 菊屋は、400年もの歴史ある名旅館。
古き良き佇まいの湯回廊 菊屋ですが、2021年3月、新たに別邸18室と新館20室を増設し、オープンしました。
この記事では、湯回廊 菊屋の宿の魅力を紹介します。
趣きや仕様が異なるさまざまな客室が、旅する人の心をくすぐります。
コンセプトは〝時を旅する宿〟
湯回廊 菊屋は、修善寺の温泉街の中心を流れる桂川に面したロケーションにある温泉旅館。
昭和天皇ゆかりの宿で、明治の文豪・夏目漱石が病気療養のために長期滞在した宿としても広く知られています。
湯回廊 菊屋のコンセプトは「時を旅する宿」。館内をめぐる湯回廊を行けば、明治、大正、昭和と時代ごとに異なる建築様式が醸し出す、さまざまな雰囲気の空間を楽しめます。
宿の玄関から桂川にかかる廊下を進み、帳場からロビーを抜けて湯回廊へ。
帳場から続く通路には猫足のチェアが置かれています。
長い歴史とともに艶を増した床の光沢と相まって、独特の情緒があります。
湯回廊から眺める日本庭園の景色が素晴らしく、足を止めて見惚れてしまうほどです。
湯回廊は、大浴場や貸切露天風呂、お食事処に繋がります。
湯回廊 菊屋のシンボルである八角堂は今も健在。
そして、池のある庭園は美しく、時が経つことにより本来あるべき自然の姿に戻り、日本の美の特徴である「わび・さび」を感じさせます。
新緑が鮮やかな季節もいいですが、秋の紅葉も見応えがあり、年間通じて訪れる人の目を楽しませます。
2021年3月に誕生した別邸と新館
湯回廊 菊屋の客室には、2021年に新たにオープンした別邸・水の語り部と新館・風の語り部があります。
・桂川に面した別邸・水の語り部
水の語り部は、本館から吊り橋を渡った先にあります。
こちらの客室は、畳敷きに和ベッドを置いたくつろぎの空間。
全18室あり、ツインのほか、セミダブル、ダブルのお部屋もあります。
すべての客室に内風呂または半露天風呂の温泉付きですから、お部屋にいながら好きなときに好きなだけ、温泉を楽しめます。
別邸・水の語り部には、別邸の宿泊者のみが利用できるラウンジがあります。
ラウンジにはドリンクコーナーがあり、ソフトドリンクのほか、ビールなどのアルコール類を無料で提供しています。
・新館・風の語り部
新館・風の語り部は、2021年に新しく建てられました。
水の語り部同様、室内は畳敷き。全てのお部屋が和ベッドを配したツインタイプです。
新館・風の語り部の20室すべてが専用の庭に面しています。
どのお部屋にもテラスがついており、居心地の良さを感じさせます。
歴史を感じさせる本館 和室次の間付客室
湯回廊 菊屋の客室は、歴史ある本館にも健在です。
写真の和室次の間付客室は、古き良き和の情緒があるお部屋。
床や柱に刻まれた年輪が、歴史を感じさせます。2〜5名で利用できるので、家族連れにもおすすめです。
本館にはこのほか、文豪・夏目漱石が静養したことで知られる梅の間(通称・漱石の間)や、和モダン客室もあります。
贅を尽くした大人の庵・離れ 草庵
離れ 草案の客室は8室あり、そのすべてに源泉掛け流しの露天風呂が付いています。
広い庭に建ち、本物の贅沢を知る大人のための庵です。
天井が高く広々とした和モダンの空間で、木造の味わいを感じながら過ごせます。
湯回廊が結ぶのは大湯殿・露天風呂・4種類の貸切風呂
湯回廊 菊屋には、大湯殿 内湯「菊風呂」、大湯殿 庭園露天風呂「朱雀の湯」に加えて4つの貸切風呂があり、それぞれを回廊が結びます。
・大湯殿 内湯「菊風呂」
桂川に面する内湯「菊風呂」は、川の流れをイメージして作られており、開放感があります。
浴槽には菊の紋が刻まれ、歴史と伝統を感じさせます。
たっぷりのお湯に身を委ねて川のせせらぎに耳を傾ければ、なんとも言えないくつろぎのひとときを過ごせるでしょう。
・大湯殿 庭園露天風呂「朱雀の湯」
「朱雀の湯」は、美しい庭園の眺めを楽しめる露天風呂です。
野趣あふれる露天風呂のほか、ヒノキの湯船の半露天風呂があります。
昼間は緑あふれる眺望を、夜には月や星が瞬く夜空を眺めながら、温泉を堪能できます。
・趣が異なる4つの貸切露天風呂
湯回廊 菊屋には趣が異なる4つの貸切露天風呂があり、プライベートな空間で源泉掛け流しの温泉を堪能できます。
貸切露天風呂は、入口の札が「空」になっていれば、予約不要で24時間いつでも利用できます。
入浴時間は約40分。利用の際には札を「使用中」にして、内鍵を掛けます。
・貸切露天風呂/黎明の湯「月」
満月をイメージさせるまあるい浴槽が印象的です。
匂い立つヒノキの香りが鼻腔(びくう)をくすぐり、心が落ち着きます。
・貸切露天風呂/黎明の湯「星」
黎明の湯にはもう1つ「星」があり、こちらは六角形の湯船で湯浴みを楽しみます。森を眺めながらの入浴は、清々しいひとときとなるでしょう。
・貸切夢想風呂/岩戸の湯
菊屋にある温泉の中で湯の温度が最も高いのが、岩戸の湯。
自分好みの湯温に調整して、温泉を楽しめます。
・貸切夢想風呂/古代の湯
古代の湯の浴槽は、半分が浅く、半分が深くなっており、寝湯も楽しめます。
寝そべりながらゆるゆると温泉につかれば、日頃の疲れをリセットできるはずです。
菊屋の館内では作務衣を着てリラックス
湯回廊 菊屋では、館内着として、上下が分かれた作務衣を用意しています。
作務衣は部屋に置かれており、男女ともに同じ色です。
サイズが合わない場合には、自分に合うサイズの作務衣を帳場前から持っていくことができます。
菊屋では夕食も朝食も自分の好みで選べる
湯回廊 菊屋では、夕食も朝食も選べるのが魅力です。
伊豆の山海の幸がふんだんに使われている料理から好みの味をセレクトすれば、自分だけの献立の完成です。
旅の思い出が、より鮮やかになることでしょう。
・夕食は好みの料理を選べる趣肴会席
湯回廊 菊屋の夕食は、好みで選べる趣肴(しゅこう)会席。
献立は月替わりで、食前酒、先附、前菜、お椀、御造り、台の物、洋皿、煮物、御食事、水菓子をコースで味わいます。
このうち、台の物、洋皿、御食事を、献立にある中から好きな料理を選べます。
例えば、台の物は鱒幽玄焼または桜海老かき揚げ・目光唐揚げの2品から、洋皿は菊屋特製ビーフシチュー、カサゴのフリットの2品から、御食事は黒米小豆御飯、かしわ炊き込御飯、門前蕎麦の3品から、それぞれ好みの1品を選べます。
夕食の時間は17:30〜または19:45〜の二部制です。
予約時またはチェックインの時に、好みの時間を予約します。
・朝食は和定食か洋食セットから選べる
湯回廊 菊屋の朝食は、和定食または洋食セットから、好みのものを選べます。
一日の始まりに自分の好みのものを選べるのは、とてもうれしいですね。
・和定食
和定食は、いかにも温泉旅館といった献立。小鉢がいくつも並び、ご飯が進みます。
・洋食セット
和定食に負けず劣らず、洋食セットのメニューも豪華なラインナップ。和と洋、どちらを選ぶか悩みます。
朝食は、7:30〜10:00に提供しています。
・夕食も朝食も食事処でいただく
湯回廊 菊屋では、食事はすべて食事処でいただきます。
「修善寺囃子」「聚星閣」「積翠」の3つの食事処があり、いずれも椅子・テーブルが中心。
食事処を選ぶことはできませんが、どこも落ち着いた雰囲気の中、食事を楽しめます。
伝統を大切に進化した老舗旅館で贅沢な休日を
400年もの歴史を重ね、数多くの著名人に愛されてきた湯回廊 菊屋。
その歴史と伝統を大切にしながら誕生した別邸と新館は、今多くの人に求められるホスピタリティにあふれています。
弘法大師の時代から名湯の誉れある伊豆最古の温泉地・修善寺の湯を、部屋にいながら源泉掛け流しで満喫できる贅沢な時間を過ごしに、足を伸ばしてみませんか?
湯回廊 菊屋の基本情報
住所:静岡県伊豆市修善寺874-1
TEL:0558-72-2000
駐車場:あり(無料)
料金:1泊2食付き27,000円〜(税込)
URL:https://dormy-hotels.com/resort/hotels/kikuya/
アクセス:修善寺駅から1番バスのりばより東海バス「湯船口」または「虹の郷・戸田」「ニュータウン」行きに乗車(乗車時間約7分)、「修善寺温泉」バス停下車徒歩約1分
この記事を書いた人
静岡県御殿場市出身・在住。食いしん坊で飲んべえです。趣味はヨガ、山登り、ペトロールズ。ポジションは足軽(ライター・エディター・コンテンツマーケティング・カメラマン、4足のわらじでてくてくと)。
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湯回廊 菊屋がある伊豆・修善寺は、開湯から1200年を数える歴史ある温泉街。修善寺は伊豆の小京都とも呼ばれ、古都・京都を思わせる情緒にあふれます。湯回廊 菊屋は、400年もの歴史ある名旅館。古き良き佇まいですが、2021年3月、新たに別邸18室と新館20室を増設し、オープンしました。