西伊豆・堂ヶ島観光の完全ガイド|青の洞窟やトンボロ、夕陽と温泉を巡る絶景旅
2025/12/23
Ryoko Kawada西伊豆西伊豆町
西伊豆・堂ヶ島(どうがしま)の魅力を巡る旅へ。国の天然記念物「天窓洞(てんそうどう)」に差し込む光が生む「青の洞窟」、干潮時に現れる「三四郎島のトンボロ」、駿河湾に沈む「夕日百選の絶景」は必見です。港町ならではの海鮮グルメや温泉宿、周辺の見どころを盛り込んだ1泊2日のモデルコースで、自然と食を楽しむ「堂ヶ島」旅をご案内します。
堂ヶ島とは?西伊豆を代表する海の名勝地
-断崖と洞窟がつくる、西伊豆の絶景
西伊豆を代表する観光地「堂ヶ島」は、波が長い年月をかけて削り出した断崖や洞窟が連なる名勝地です。名前に「島」とありますが、実際には海岸一帯を指す地名で、沖合の三四郎島など小さな島々とあわせて独特の景観を形づくっています。入り江に浮かぶ島々、透明度の高い青い海、夕日に染まる海の光景──そのコントラストの美しさが、多くの人を魅了してきました。
-西伊豆の中で堂ヶ島が特別とされる理由
西伊豆には、夕日に染まる「黄金崎の馬ロック」や、ダイビングの聖地「雲見(くもみ)」など、個性的な名所が点在しますが、その中でも堂ヶ島は、断崖・洞窟・島・夕日といった多彩な表情を一度に味わえるのが特徴となっています。短い滞在でも、西伊豆の魅力をぎゅっと凝縮して味わえる——そんな場所が堂ヶ島です。
堂ヶ島・天窓洞 ──「青の洞窟」で体感する神秘の光景
-天窓洞が「青の洞窟」と呼ばれる理由
堂ヶ島観光で必ず名前が挙がるのが「天窓洞」。天井に開いた大きな穴は、波や風が長い年月をかけてつくり出した自然の“光の窓”です。国の天然記念物にも指定され、その独特の地形は高く評価されています。
太陽の光が海水で反射・散乱することで海面は深い青を帯び、水の透明度や光の角度が重なると洞窟全体が青い宝石箱のように輝きます。さらに天井の穴の形や奥行きによって、光と影のコントラストが変化するため、自然が描き出すグラデーションを堪能することができます。
-世界の青の洞窟との違い
イタリア・カプリ島など世界の青の洞窟と比べると、堂ヶ島の天窓洞は天井から直接光が差し込むことが大きな特徴です。この“スカイライト効果”により、昼間の時間帯に海面がひときわ鮮やかに輝くため、内部の眺めは他と一線を画します。
-光が差し込むベストタイミング
青さを最も感じられるのは正午前後。太陽が高く昇り、光が真上から差し込むことで洞窟内が明るく照らされます。遊覧船からは内部の輝きを間近に体感でき、遊歩道からは真上からの光の入り方を俯瞰できます。
堂ヶ島遊覧船 ──青の洞窟を巡る人気20分コース
青の洞窟観光で外せないのが、堂ヶ島の海をめぐる遊覧船。その運航をしている「堂ヶ島マリン」には3つのコースがありますが、なかでも一番人気なのが「洞くつめぐり遊覧船」です。透明度の高い海を進み、天窓洞の内部へと入っていく、所要約20分のクルーズです。
-乗船前に知っておきたいこと(予約・混雑対策)
「洞くつめぐり遊覧船」は事前予約不可、当日先着順での乗船です。15〜20分間隔で随時運航しており、平日は待ち時間も少なめ。ただしゴールデンウィークや夏休みは午前中から混雑するため、始発便を狙うとスムーズです。

-船酔い対策とベストな座席・撮影ポイント
波が高い日や風の強い日は欠航になる場合があります。特に冬から春にかけての西風が強い日は注意が必要です。最新の運航状況は堂ヶ島マリン公式サイトやXで確認を。
船酔いが気になる方は、海が比較的穏やかな午前中の便を選ぶと安心。風通しの良い席を選べば気分も和らぎます。写真撮影なら進行方向右側がベストポジションです。
-船に乗れない日の楽しみ方
もし欠航や時間の都合で乗れない場合でも、天窓洞の上部に整備された遊歩道から真上に開いた“天窓”を覗き込むことができます。船からとは違う角度で光と海のコントラストを楽しめるのが魅力。夕方には展望台から、染まる海を眺めるのもおすすめです。
【洞くつめぐり遊覧船の基本情報】
所在地:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2060
運航会社:堂ヶ島マリン
運航時間:10:00〜16:00(15〜20分間隔で随時運航/季節・天候により変動)
料金:大人1,500円/小人750円
公式サイト:https://dogashimamarine.jp/
※堂ヶ島マリンでは、三四郎島を望む「プレミアムクルーズ」(約30分・土日祝限定)や、伊豆ジオパークを広くめぐる「ジオサイトクルーズ」(約50分・日曜限定)も運航しています。ただし、堂ヶ島観光で気軽に“青の洞窟=天窓洞”を体験できる定番は、この20分の「洞くつめぐり遊覧船」です。
※このほか、隣接するサンセットプラザ堂ヶ島からも遊覧船が出航しており、同じく天窓洞をめぐることができます。買い物や食事と組み合わせたい人には、こちらの発着も便利です。
堂ヶ島でシーカヤック体験 ──自分で漕いで巡る“青の洞窟”
-シーカヤックで巡る青の洞窟
堂ヶ島の海を深く味わいたい方には、遊覧船とはひと味違う「シーカヤック体験」がおすすめです。西伊豆町の「伊豆自然学校」が主催するこのツアーでは、夕陽の名所として知られる大田子海岸をスタート地点に、ガイドと一緒にカヤックを漕ぎながら、洞窟や奇岩を間近に探検することができます。4月〜10月初旬にかけて毎日開催されており、事前予約が必要です。
-親子で楽しむ海の体験
このツアーは5歳から参加可能で、初心者や子ども連れでも安心して楽しめます。ガイドが丁寧にサポートしてくれるため、初めての方でも不安なく参加できます。洞窟探検のあとは、無人島や砂浜に上陸し、貝殻やシーグラスを探したり、海辺でのんびり過ごしたりする時間も含まれています。
-西伊豆の海遊びプログラム
伊豆自然学校では、シーカヤックのほかにもシュノーケリングやダイビングなどの体験プログラムを実施しています。透明度の高い西伊豆の海を、さまざまなスタイルで楽しめるのも魅力のひとつです。
▶ 伊豆自然学校 シーカヤック体験のコラムはこちら
堂ヶ島・三四郎島 ──歩いて渡る“幻の道”、トンボロ現象
-三四郎島トンボロ現象とは?潮が引いた瞬間の魔法
堂ヶ島沖に浮かぶ「三四郎島(さんしろうじま)」は、大小4つの島が連なる無人島。その名は“3つにも4つにも見える”姿に由来します。

普段は海に隔てられていますが、干潮のときだけ海が割れるように白い砂の道が現れ、陸と島をつなぎます。これが「トンボロ現象」です。“トンボロ”はイタリア語で「砂の道」を意味し、日本では三四郎島が代表例。晴れた日には青い海に白い道が浮かび上がり、まるで自然が生んだ魔法のよう。砂の道は堂ヶ島公園から徒歩約5分の瀬浜海岸で見られます。
-渡れるのはいつ?幻の道の条件
砂の道が現れるのは、潮位が50cm以下になる干潮の前後およそ1時間。3月〜9月の日中は渡れる機会が多い一方、10月〜2月は十分に潮が引かず、道が現れることはほとんどありません。潮位が30cm以下になれば、足を濡らさずに渡れるチャンスです。
道の長さは約200m、幅は30mほど。露出は干潮の条件によって変わりますが、歩ける距離は100〜150m程度で、往復5〜10分。潮が満ち始めると道はすぐに海へ沈みます。無理をせず早めに引き返すのが安全です。
写真を撮るなら、干潮のピーク前後1時間がベスト。午前は逆光で幻想的に、午後は順光で白い道のコントラストが際立ちます。瀬浜海岸から正面に撮ると「海に浮かぶ道」をダイナミックに写すことができます。
-伊豆半島ジオパークの代表景観
三四郎島のトンボロ現象は、伊豆半島ジオパークを代表する自然現象であり、1983年には静岡県指定の天然記念物にも登録されました。火山活動と海の浸食が生み出した独特の地形は、世界的にも貴重な景観として評価されています。ここは単なる観光スポットではなく、地球のダイナミックな営みを間近に感じられる場所です。
-潮位予測で計画を立てよう
訪れるなら、事前に潮位予測をチェックするのが必須。西伊豆町観光協会の公式サイトには干潮時刻と潮位が掲載されており、タイミングを逃さず効率よく観光できます。
【潮位予測はこちら】
西伊豆町観光協会:https://www.nishiizu-kankou.com/sightseeing/sanshirou
堂ヶ島へのアクセス ──電車・バス・車・フェリーでの行き方ガイド
Photo by yuco
-電車+バスでの行き方
堂ヶ島観光の定番は、電車とバスを組み合わせたルートです。「堂ヶ島」バス停を降りれば遊覧船乗り場や瀬浜海岸までは徒歩圏内。初めて訪れる人でも迷わずたどり着けます。
【修善寺駅経由】
東京方面からは、新幹線で三島駅へ向かい、伊豆箱根鉄道で約35分の修善寺駅へ。そこから東海バス松崎行きで約86分、「堂ヶ島」バス停に着きます。
また、JR特急「踊り子」修善寺行きを利用すれば、首都圏(東京・横浜・新宿・池袋など)から直通で修善寺駅まで行けます。東京駅からは約2時間8分で到着し、その後バスに乗り換えて堂ヶ島へ向かいます。
【下田駅経由】
伊豆急線沿線からは伊豆急下田駅まで電車で向かい、そこから東海バス「堂ヶ島」または「宇久須」行きに乗車。約58分で「堂ヶ島」バス停に着きます。
※JR特急「踊り子」には修善寺行きと伊豆急下田行きの2系統があり、首都圏から訪れる場合はどちらも利用可能です。
【三島駅直通バス】
新幹線で三島駅まで来た人には、東海バスの「西伊豆特急バス」で堂ヶ島まで直通できるルートも便利。所要は約1時間50分で乗り換え不要。ただし本数が少ないため、事前に時刻表を確認しておくと安心できます。
西伊豆特急バスの時刻表・運行情報はこちら
-車での行き方
東名高速「沼津IC」または新東名「長泉沼津IC」から伊豆縦貫道・修善寺道路を経由し、約1時間30分で堂ヶ島に到着。海沿いを走る西伊豆のドライブは、景色そのものが旅の楽しみになります。
-駐車場情報
堂ヶ島マリンとサンセットプラザ堂ヶ島が共有する、第1〜第3の大型無料駐車場(約350台収容)が整備されており、普通車は無料で利用可能です。堂ヶ島観光のメイン駐車場として多くの人が利用しており、夏休みや連休は午前中から満車になることもあるため、午前9時前に着いておくと安心です。
このほか、堂ヶ島公園周辺や瀬浜海岸近くにも小規模な無料駐車場がありますが、台数は限られています。繁忙期は早めの到着や時間をずらすなど工夫するとスムーズです。
-フェリーでの行き方
静岡市方面からは清水港から駿河湾フェリーで土肥港へ。所要時間は約90分(航行は約70分)。到着後は車で約30分、バスなら約40分で堂ヶ島にアクセス可能です。カーフェリーのため普通車やバイクもそのまま乗せられます。駿河湾越しに富士山や伊豆半島を望める特別なルートで、移動そのものを観光として楽しみたい人に人気です。
※堂ヶ島遊覧船とは別の「アクセス用フェリー」です。
駿河湾フェリーの時刻表はこちら

鉄道・バス・車・フェリー、それぞれに魅力があるので、旅のスタイルに合わせて選んでみてください。
サンセットプラザ堂ヶ島 ──トリックアート・グルメ・遊覧船がそろう複合施設
堂ヶ島の海を望む立地に建つ「サンセットプラザ堂ヶ島」は、観光の拠点として立ち寄りやすい複合施設です。遊覧船の発着場を併設しているだけでなく、館内にはレストランやトリックアート美術館、お土産ショップが揃い、旅の合間に立ち寄りやすいスポットです。
-伊豆トリックアート迷宮館

錯覚を利用した不思議なアートの世界に入り込み、写真映えする体験ができる美術館です。雨の日や遊覧船が欠航したときの代替プランとしてもおすすめ。
【料金】
大人:1,100円
小人(4歳~小学生):600円
3歳以下:無料
▶伊豆トリックアート迷宮館のコラムはこちら
-シーサイドレストラン「ウィンディ」
大きな窓から堂ヶ島の海を一望できるレストラン。金目鯛の煮付けや刺身を盛り込んだ「堂ヶ島御膳」、地元のさくら葉寿司など、伊豆らしい味覚を堪能できます。観光の合間に立ち寄るランチや休憩にぴったりです。
-おみやげ処サンセットベア
約3,000点の商品が並ぶ、伊豆随一の規模を誇るショッピングゾーン。西伊豆の特産品や海産物、お菓子、地酒、雑貨、季節の衣類まで幅広く揃い、子どもから大人まで楽しめます。さらに、ここでしか買えないオリジナルビールや限定のお酒もあり、手土産探しに最適です。
-遊覧船
施設からも天窓洞をめぐるクルーズが出航。買い物や食事と組み合わせて楽しめるのが魅力で、堂ヶ島マリンが混雑しているときの選択肢としても心強いです。
【サンセットプラザ堂ヶ島 基本情報】
所在地:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2048-1
営業時間:10:00〜16:30(繁忙期は9:00〜17:00、店舗により異なる)
※伊豆トリックアート迷宮館は最終入館16:00(繁忙期は16:30)
定休日:基本的に年中無休(設備点検等で変更の場合あり)
ペット同伴:犬・猫に限り入館可(抱きかかえるか、ケージ利用が必要)
公式サイト:https://www.sunsetplaza.jp/
堂ヶ島グルメガイド ──港町で楽しむ海鮮ランチと地魚料理
堂ヶ島観光で外せない楽しみのひとつが、海の幸を心ゆくまで味わえる食堂めぐりです。その中から、今回は代表的な二店を紹介します。
-漁師カフェ「堂ヶ島食堂」

堂ヶ島バス停から徒歩約2分、海を望むロケーションにある「堂ヶ島食堂」は、豪快な海鮮料理で知られる店。 看板メニューは、新鮮な魚介を惜しみなく盛り付けた「俺のぶっかけ丼」。分厚い刺身やメカブ、玉子がご飯を覆い尽くし、小鉢や味噌汁も付いて、満足感は十分です。さらに自家製ところてん食べ放題のサービスもあり、観光客だけでなく地元の人々にも親しまれています。

また、人気アニメ『ゆるキャン△』に登場する「西伊豆食堂」のモデル店としても知られ、店内では関連グッズも販売。ファンにとっては“聖地巡礼”の楽しみもあります。
【堂ヶ島食堂 基本情報】
所在地:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2045-3
営業時間:11:00〜16:00(L.O. 15:30)
定休日:木曜(不定休あり)
駐車場:16台
ペット同伴:可(1階専用席/ペット用メニューなし)
予約:不可(混雑時は待ち時間あり)
公式サイト:https://dougashima.net/
-沖あがり食堂
「沖あがり食堂」は、地元漁協が直営する“イカ推し”の食堂。 堂ヶ島バス停から徒歩約13分の場所にあり、観光の合間にも立ち寄りやすい場所です。
看板は、透き通る刺身イカと漬けイカを盛り付けた「イカ様丼」。ほかにも卵黄を合わせた「夕陽丼」や、刺身をたっぷりのせた「イカス丼」など、イカの魅力を存分に味わえる丼が揃います。その日の漁によっては、まだ動くほど新鮮な“活きイカ”を刺身で味わえることもあります。

さらに、季節ごとに水揚げされる魚を使った「海鮮丼」もあり、旬の味覚を楽しめるのも漁協直営ならでは。隣接する直売所で購入したイセエビやサザエを、別途調理代を払って刺身にしてもらえるサービスもあり、その場で味わえるのも、この店ならではの魅力です(混雑時は対応できない場合あり)。
【沖あがり食堂 基本情報】
所在地:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科980-6(仁科漁港内)
営業時間:11:00〜15:00
定休日:火曜
駐車場:あり
西伊豆町観光協会公式:https://www.nishiizu-kankou.com/eat/okiagari
Instagram公式:@okiagari.nishinacyokubai(営業時間や臨時休業など最新情報はこちら)
堂ヶ島で過ごす、夕陽のホテルステイと日帰り温泉
-部屋から夕日を楽しめるホテル
「il azzurri(イル・アズーリ)」は、堂ヶ島バス停から徒歩6分とアクセスも良く、全室オーシャンフロントで客室露天風呂付きという贅沢な造りが特徴です。窓の外には駿河湾が広がり、潮風が心地よく届きます。部屋から夕日を眺めるひとときは、この地ならではの贅沢。館内では地元食材をふんだんに使った料理も味わえます。
▶ il azzurri(イル・アズーリ)公式サイトはこちら

-レトロでユニークな宿「ばすてい」
旅にちょっと遊び心を加えたいなら、「ばすてい」はぴったりの一軒です。かつて路線を走っていたバス車両をそのまま使った宿泊施設で、車内にはベッドやキッチンが備えられ、運転席に座ることもできます。昭和のバス案内所をリノベーションしたレトロな空間で、地元食材を使った自炊体験も楽しめます。堂ヶ島の旅に、気分を変えて楽しめる宿泊先として旅の選択肢に加えてみるのもおすすめです。アクセスは堂ヶ島バス停から路線バスで約20分です。
▶ 「ばすてい」のコラムはこちら


-日帰りでも楽しめる温泉スポット
宿泊しなくても、堂ヶ島では温泉を気軽に楽しめます。断崖絶壁に湯船がせり出す「沢田公園露天風呂」は、駿河湾を望む絶景の湯として知られ、夕暮れ時には海に沈む夕陽を眺めながらの入浴が格別です。
宿泊施設の外来入浴を受け付けている場所もあり、堂ヶ島温泉ホテルや堂ヶ島ニュー銀水などでは、旅の途中に立ち寄って温泉を楽しむことができます。
▶ 堂ヶ島温泉のコラムはこちら

堂ヶ島の夕日 ──駿河湾に沈む「日本夕日百選」の絶景
堂ヶ島観光の締めくくりにぜひ味わってほしいのが、駿河湾に沈む夕日の美しさです。断崖や奇岩、沖に浮かぶ田子島、行き交う船、人影までもがシルエットとなり、海面に映る雲と重なって、まるで一枚の絵画のような光景を描き出します。その幻想的な風景は、「日本夕日百選」にも選ばれています。

特に空気が澄む9月から3月は見頃で、大海原に沈んでいく夕日は、言葉を失うほどロマンチック。時間を忘れて眺めてしまうほどの美しさです。

日没後にはブルーアワーやマジックアワーと呼ばれる時間帯が訪れ、空と海が深い青や紫に染まる余韻を楽しめます。風の強い日には白波が立ち、穏やかな駿河湾とはまた違う表情を見せてくれるのも魅力のひとつ。だからこそ、堂ヶ島の旅を締めくくるなら、この夕景を見ずには帰れません。

堂ヶ島観光とあわせて行きたい ──周辺の絶景スポット3選
堂ヶ島バス停から徒歩約9分の入り江に広がる乗浜(のりはま)海水浴場。全長約150mの砂浜は奇岩に囲まれて波が穏やかで、透明度の高い海が魅力です。夏の海水浴シーズンにはライフセーバーも常駐し、小さなビーチながら子ども連れでも安心して過ごせます。
季節によっては島々の間に沈む夕日を望むこともでき、昼間は道路からでも海の色や島々の自然美を楽しめます。夏だけでなく、一年を通じて立ち寄れるスポットです。
アクセス:堂ヶ島バス停から徒歩約9分/駐車場は夏季のみ有料で利用可
▶ 西伊豆町観光協会公式サイト
➁浮島海岸──青い海と奇岩のコントラスト

堂ヶ島から車でわずか数分の位置にある浮島海岸(ふとうかいがん)。奇岩が連なる海岸線と透き通る青い海が広がり、映画『ガリレオ』のロケ地としても知られています。
ここから続く灯明ヶ崎(とうみょうがさき)遊歩道は全長約3.2km。歩くと40〜50分ほどで、断崖の上から群青の海を見下ろす絶景が広がります。夕暮れ時には岩肌が赤く染まり、海の青さがいっそう深まります。
遊歩道の先にある田子瀬浜(たごせはま)海岸は全長約60mの小さな浜。人が少なく透明度も高く、シュノーケリングで魚影を間近に感じられる“穴場ビーチ”です。
アクセス:堂ヶ島から車で約5分/バス+徒歩で約15分/徒歩約35分/駐車場50台(夏季有料)
▶ 灯明ヶ崎遊歩道のコラムはこちら
➂恋人岬──夕日と富士山を望むロマンチックな岬

堂ヶ島から少し足をのばした高台に位置する恋人岬(こいびとみさき)。展望デッキにある「愛の鐘」を鳴らすと願いが叶うと伝えられています。
晴れた日には駿河湾(するがわん)越しに夕日に染まる海と富士山のシルエットを望むことができ、幻想的な雰囲気に包まれます。日没前後は写真撮影のベストタイム。夕日と富士山が重なる光景は、旅の記憶に残る一枚になります。
アクセス:堂ヶ島から車で約16分/バス+徒歩で約40分/駐車場・売店あり
▶ 恋人岬のコラムはこちら
堂ヶ島から少し足をのばせば、個性豊かな絶景が待っています。小さな浜でのんびり過ごし、断崖の遊歩道で海の迫力を味わい、最後は夕日と富士山を望む岬へ──堂ヶ島の周辺だけで“伊豆の海の魅力”を丸ごと楽しめます。
堂ヶ島観光モデルコース ──堂ヶ島から修善寺へ巡る1泊2日の旅
堂ヶ島の海と夕陽、そして修善寺の温泉情緒──西伊豆から中伊豆へと続く1泊2日の旅路を、バスを使ったモデルコースでご紹介します。
-1日目:堂ヶ島を満喫

朝: 三島駅から東海バスで堂ヶ島へ移動。
到着後は洞窟めぐり遊覧船に乗り、「天窓洞」に差し込む光を体験。
昼: 港近くの食事処で地魚ランチ。
その日の水揚げによって、刺身や煮魚の内容が変わります。
午後: 松崎町を散策(なまこ壁通り・伊那下神社)。
さらに三四郎島では、干潮時にだけ現れる砂の道を歩けます。
夜: オーシャンフロントの宿に宿泊。
海に沈む夕陽を眺めながら温泉でくつろげます。
▶1日目のモデルコースはこちら
<東海バスフリーきっぷでバス旅へ>フォトグラファーが巡る西伊豆1日目
-2日目:黄金崎から修善寺温泉へ

2日目は西伊豆の黄金崎へ立ち寄り、その後は中伊豆の修善寺温泉街へ。散策を楽しんで帰路につきます。
朝: 堂ヶ島からバスで黄金崎へ。
黄金色に輝く岩肌と富士山の眺望で知られる「黄金崎クリスタルパーク」を訪れます。
昼: 修善寺温泉街へ移動。
禅風亭なゝ番で、静岡の生わさびを自分ですりおろして味わうそばランチ。
午後: 桂川沿いの「竹林の小径」を散策。
修善寺の静かな空気に包まれ、心が整うひとときです。
夕方: 温泉街を歩きながら「恋の橋めぐり」。
お土産探しも楽しめます。
夜: 修善寺温泉街で足湯や外湯を楽しんだあと、
バスで三島駅へ戻って帰路につきます。
▶2日目のモデルコースはこちら
<東海バスフリーきっぷでバス旅へ>フォトグラファーが巡る西伊豆2日目
春と秋限定の夜イベント ──堂ヶ島サンセットイルミ&夕映えの花火
イルミネーションといえば冬の風物詩を思い浮かべがちですが、堂ヶ島では春の観光シーズン(3月〜GWにかけて)に楽しめるのが特徴です。会場となる堂ヶ島公園一帯は約10万球の光に包まれ、夜の景色が少しずつ色を変えていきます。
夕日が沈むマジックアワーに合わせて点灯が始まり、例年18:00〜21:00頃まで楽しめます。光が輝き出すと、公園内のアーチや並木道がライトアップされ、幻想的な散歩道に変わります。夕日を眺めたあと、そのままイルミネーションを楽しむのが一番の見どころです。
▶ 堂ヶ島サンセットイルミのコラムはこちら
さらに秋には「夕映えの花火」も同じ堂ヶ島公園で、毎年10月上旬に4日間ほど開催されます。打ち上げは17:45から約10分間。夕暮れの海と音楽を背景に花火が打ち上がり、光と音が重なり合い、堂ヶ島ならではの華やかな夜を演出します。
春と秋、それぞれの季節に広がる光の演出は、堂ヶ島の旅を締めくくる特別なひとときとなります。
堂ヶ島観光を快適に楽しむための服装・持ち物
堂ヶ島の景色を存分に味わうには、景観を楽しむだけでなく、過ごし方の工夫も大切です。服装や持ち物を少し意識するだけで、旅の心地よさはぐっと広がります。
遊歩道や磯場を歩く機会が多いため、足元はスニーカーなど歩きやすい靴が安心。海風は季節を問わず冷たく感じることがあるので、春や秋はもちろん、夏の夕方以降も薄手の上着があると快適です。日差しは強く、遊覧船では海面の照り返しも加わるため、帽子や日焼け止めを持参すると安心です。
心地よい旅の思い出とともに、この景観を未来へ残していきましょう。
堂ヶ島の基本情報
堂ヶ島(どうがしま)
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2910-2
アクセス:伊豆急下田駅より東海バス「堂ヶ島」/「宇久須」行に乗車(乗車時間58分)、「堂ヶ島」バス停下車すぐ
修善寺駅より東海バス「松崎」行きに乗車(乗車時間86分)、「堂ヶ島」バス停下車すぐ
TEL:0558-52-1268(西伊豆観光協会)
URL:堂ヶ島 – 西伊豆町観光協会
堂ヶ島観光を計画する際には、バスの時刻やお得な乗車券を事前にチェックしておくと安心です。特に「堂ヶ島・松崎・石廊崎2日券」は、下田・南伊豆・西伊豆・河津エリアの路線バスが乗り放題で、堂ヶ島観光にも便利。さらに、この乗車券を提示すると堂ヶ島マリンの洞くつめぐりコース乗船料が10%オフになる特典もあります。
東海バス 堂ヶ島方面の時刻表はこちら
東海バスのお得な乗車券(電子チケット)はこちら
堂ヶ島・松崎・石廊崎2日券の詳細はこちら
この記事を書いた人
福岡県出身、名古屋の編集プロダクションでデザイン・執筆の仕事をしたあと、2004年に静岡市へ移住。出版社でwebディレクターとして勤務後、2007年に取材・執筆・撮影・編集・デザインを生業とするフリーランスとして活動開始。静岡県内各地を飛び回りながら、静岡の魅力を発掘中。
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西伊豆・堂ヶ島(どうがしま)の魅力を巡る旅へ。国の天然記念物「天窓洞(てんそうどう)」に差し込む光が生む「青の洞窟」、干潮時に現れる「三四郎島のトンボロ」、駿河湾に沈む「夕日百選の絶景」は必見です。港町ならではの海鮮グルメや温泉宿、周辺の見どころを盛り込んだ1泊2日のモデルコースで、自然と食を楽しむ「堂ヶ島」旅をご案内します。