【堂ヶ島】神秘的な青の洞窟と幻想的なサンセット
2022/02/01
Ryoko Kawada西伊豆西伊豆町
伊豆半島屈指の景勝地として知られる「堂ヶ島」。“伊豆の松島”とも呼ばれ、海には不思議な形をした奇岩や島が浮かび、自然が生み出す神秘的な景色に出合うことができる。“伊豆の青の洞窟”と言われる「天窓洞(てんそうどう)」や干潮時にみられる「三四郎島(さんしろうとう)」のトンボロ現象など、自然が生み出した見どころスポットが多い。また、天気がよければ遠くに富士山を望むことができ、沈む夕日に言葉が出ないほどの感動を味わえる。
遊覧船で巡る国の天然記念物「天窓洞」
真ん中が丸く天窓のように開いている「堂ヶ島天窓洞」は堂ヶ島を代表する名所。洞窟への入り口は何カ所かあり、遊覧船で中に入ることができる。やわらかい凝灰岩でできた岩を波が侵食して生まれた洞窟で、自然の力が織りなす風景美を楽しむことができる。天窓から注ぐ太陽の光が、海面にきらきらと反射しとても幻想的。遊歩道も整備されているので、深呼吸しながらゆっくりと歩みを進めると、自然に溶け込んでいる気分になれる。遊歩道からぽっかり空いた天窓洞を眺めるもよし、遊覧船で洞窟内から見上げるのもよし、青くエメラルドグリーンに輝く神秘的な風景に会いに訪れてみよう。
道が消えたり現れたりするトンボロ
「堂ヶ島瀬浜公園」の沖合にある伝兵衛島(象島)、中ノ島、高島、冲ノ瀬島の4島が干潮時に海が割れ陸と地続きとなる“トンボロ現象”は、非常に珍しい現象で県の天然記念物に指定されている。4つの島が海岸から一直線に並んでいて、見る角度によっては3つの島に見えることから三四郎島と名づけられた。3月から9月の日中の干潮時には一番手前の象島まで最大で幅30mの石の道が現れ、足を濡らさずに歩いて渡ることができる。夏場は磯遊びもできるので、時間があったら海の生物を探してみよう。
なお、トンボロ現象が縁で、「堂ヶ島瀬浜公園」は、同じくトンボロ現象が見られる台湾澎湖県の「奎壁山赤嶼地質公園」と友好公園になっている。
駿河湾に沈む夕日の美しさに思わずため息
西伊豆の海岸線は、雄大な自然と夕日を堪能したい方にもってこいの場所。複雑なリアス式海岸で変化に富んだ地形をしており、夕日が沈むときの雲と雲が映った海面、田子島、奇岩、船、人影などの影がつくり出す風景は、「日本夕日百選」にも選ばれている。広大な海岸線ゆえに、その見頃は9月から3月の半年以上と長く、大海原に沈む夕日は言葉を失うほどロマンチック。時を忘れてしまいそうになる。
日没後はブルーアワーやマジックアワーと呼ばれる幻想的な絶景を楽しめる時間帯なので、夕日が沈んだ後の余韻も楽しんで。なお、強風の日は白波が立ち、穏やかな駿河湾の違った一面を見ることができる。
堂ヶ島の基本情報
堂ヶ島(どうがしま)
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町
アクセス:伊豆急下田駅より東海バス「堂ヶ島」/「宇久須」行に乗車(乗車時間58分)、「堂ヶ島」バス停下車すぐ
修善寺駅より東海バス「松崎」行きに乗車(乗車時間86分)、「堂ヶ島」バス停下車すぐ
TEL:0558-52-1268(西伊豆観光協会)
URL:https://www.nishiizu-kankou.com
この記事を書いた人
福岡県出身、名古屋の編集プロダクションでデザイン・執筆の仕事をしたあと、2004年に静岡市へ移住。出版社でwebディレクターとして勤務後、2007年に取材・執筆・撮影・編集・デザインを生業とするフリーランスとして活動開始。静岡県内各地を飛び回りながら、静岡の魅力を発掘中。
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伊豆半島屈指の景勝地として知られる「堂ヶ島」。“伊豆の松島”とも呼ばれ、海には不思議な形をした奇岩や島が浮かび、自然が生み出す神秘的な景色に出合うことができる。“伊豆の青の洞窟”と言われる「天窓洞(てんそうどう)」や干潮時にみられる「三四郎島(さんしろうとう)」のトンボロ現象など、自然が生み出した見どころスポットが多い。また、天気がよければ遠くに富士山を望むことができ、沈む夕日に言葉が出ないほどの感動を味わえる。