<東海バスフリーきっぷでバス旅へ>フォトグラファーが行く、沼津・三津エリア途中下車の旅②
2026/06/15
GENIC編集部フォトグラファーモデルコース北伊豆沼津
『東海バスフリーきっぷ』を使って静岡県の沼津・三津(みと)エリアを巡る旅。GENICプロデュースで、フォトグラファーのすずさんが出かけた1泊2日のぶらりバス旅を紹介。
東海バスに乗って、慣れ親しんだ町を改めて旅として巡ってみる。初めての場所に足を延ばしてみたり、いつもとは違う視点で町を眺めてみたり、お気に入りのお店に立ち寄ってみたり。カメラ片手に巡った2日間を、すずさんの視点で切り取った写真とともに届ける。

沼津で迎える2日目の朝。ホテルの窓から、昨日は見えなかった富士山が姿を見せていた。まだ薄暗く、町がゆっくりと目を覚ましはじめる時間。朝の空気の中で見る富士山は、いつもよりさらに大きく感じられ、まるでバス旅を静かに見守ってくれているよう。

日が昇るにつれて、さらにハッキリと見える富士山。沼津の町の向こうからそっと顔を出しているようで、不思議と見るたびにほっとする。その一方で、日本一の山らしい迫力も感じられる。

別の窓からは、ゆったりと町の中を流れる狩野川が見える。朝のやわらかい光を受けて、川面が静かに輝いている。
身支度を済ませて、朝食会場へ。昨晩たくさん食べたはずなのに、お腹はぺこぺこ。

静岡の特産品を使ったメニューがずらりと並ぶ、朝食ビュッフェ。目の前で焼いてもらえるオムレツは、いつか食べてみたいとずっと憧れていた。出来立てのオムレツはふわふわで、たまごの味わいをしっかりと感じられる。

静岡いちごの「きらぴ香ジャム」と、沼津の西浦みかんの「寿太郎みかんジャム」をフレンチトーストに乗せて。静岡県産フルーツを使った手作りジャムは、いちごとみかん本来の甘さがやさしく広がる。朝霧高原の「あさぎり牛乳」をごくり。

特に印象的だったのは「ぬまづ茶プリン」。お茶の風味が口いっぱいに広がり上品な味わい。その土地のものをいただけるのも、旅ならではの楽しみ。
朝からたくさん食べてお腹いっぱい。元気もいっぱい。
沼津リバーサイドホテル
約7分
↓
沼津駅 8:30発
東海バス
↓
伊豆三津シーパラダイス 9:05着
↓
「伊豆・三津シーパラダイス」で出会った生き物たちを写真に残す
昨日とは一転して晴れ模様のバス旅2日目。ぽかぽかとした朝の日差しを浴びながら、沼津リバーサイドホテルから「沼津駅」バス停まで朝散歩。
JR沼津駅 東海バス3番乗り場から、木負農協行き〔N24西浦線〕に乗車し、本日最初の目的地「伊豆・三津シーパラダイス」へ。車窓から見える海を思い浮かべながら、バスを待つ時間にも胸が弾む。



明るい日差しに包まれたバスの車内。窓の向こうに、少しずつ海が近づいてくる。


トンネルを抜け、交差点を曲がると、大きな海が現れる。海の向こうには、富士山の姿も。
何度この道を通っても感じる、この高揚感。いつ見ても新鮮な気持ちにさせてくれる。自家用車にはない、バスの大きな窓はまるで額縁のよう。目の前に広がる景色を、より印象的に見せてくれる。

沼津駅から東海バスで約35分。「三津シーパラダイス」バス停に到着。バス停の目の前が水族館なので、初めてでも迷わずたどり着ける。
「伊豆・三津シーパラダイス」は、地元で「みとしー」の愛称で親しまれている水族館。伊豆の川に住む生き物から駿河湾の海の生き物、さらには深海生物まで、まるで水の流れをたどるように楽しめるのが特徴。淡水魚や海水魚、深海魚など、さまざまな水の仲間に出会える。

駿河湾の海を再現した水槽。磯に暮らす魚として知られるメジナが優雅に泳ぎ、身近な海の世界を覗いているような感覚になる。


2025年3月20日にオープンした 、クラゲと浮遊生物をゆったり眺められる1LDK風の癒やし空間「ふわルーム」。駿河湾にいるクラゲや浮遊生物を、ゆっくり眺めながら過ごせる。
水族館で海の生き物たちを撮影するコツは、ファインダーを覗き続けないようにすること。まずは自分の目で観察し、「ここだ!」と感じた瞬間に、自分の感性とカメラを信じてシャッターを切る。海の生き物たちと呼吸を合わせるようにカメラを向けていると、思いがけない一枚が生まれるかも。

ペンギンたちの暮らす生活空間「ペンパラ」。ここではペンギンたちの仕草や鳴き声を間近に感じることができる。

自然の入江を利用した飼育場で暮らしているのは、アザラシやアシカ、オットセイたち。野生の海の魚も入り込んでくるそうで、自然に近い環境が広がっている。
海の満ち引きで過ごし方を変えるアザラシ。のびのびと泳いでいたり、砂浜でゴロゴロお昼寝していたり。自由気ままな姿がなんとも愛らしい。


ショーの練習をしたり、ゆっくりと泳いだりしているイルカ。海水に太陽の光が当たって、水の中を泳ぐ姿がよく見える。


ショーの練習を間近で見学。トレーナーさんと一緒に練習する姿がとてもかわいらしく、つい足を止めて見入ってしまう。
太陽の光を受けた海水がきらめき、その中を泳ぐ様子が美しい。


ショーが始まる前に、ショースタジアムでひと休み。バニラアイスに、コリコリとしたクラゲが入った「クラゲのアイス」をいただく。どんな味だろうと少しドキドキしながら口に運ぶと、食感が楽しい。食べ進めるほどにクセになり、あっという間に完食していた。


イルカとトレーナーの息の合った水中ショーや、愉快でかわいいアシカのパフォーマンス。動物たちの持つ能力を目の前で感じ、感動でちょっぴり泣きそうになっていた。

ショースタジアムの観客席は、白と水色の椅子が交互に並ぶ、かわいらしい空間。写真を撮るのも楽しい。
海の生き物たちがたくさんいて、訪れるたびに好きが増していく伊豆・三津シーパラダイス。ずっとこの場所にいたくなるような居心地のよさも魅力。
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伊豆・三津シーパラダイス
基本データ
<住所>静岡県沼津市内浦長浜3-1
<TEL>055-943-2331
<利用料金>大人(中学生以上)2,600円、こども(4歳以上)1,300円
※各種割引あり。詳しくはWEBサイトにて
<営業時間>9:00〜17:00(最終入場 16:00)
<定休日>年中無休※冬季にメンテナンス日あり。
<駐車場>あり 300台(有料)
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口3番乗り場から東海バス「江梨/木負農協」行で約35分、「伊豆三津シーパラダイス」下車、すぐ
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」または東名高速道路「沼津IC」から伊豆縦貫道~伊豆中央道「伊豆長岡IC」経由で約30分
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伊豆・三津シーパラダイス
すぐ
↓
「三津海岸」で気ままにビーチコーミング
伊豆・三津シーパラダイスを出て、周辺を少し歩いてみることに。すると、富士山と海が見える海岸、三津海水浴場を発見。

海岸を歩きながら、ビーチコーミングを楽しむ。ビーチコーミングとは、漂流してきた貝殻やシーグラス、流木など、“海の宝物”を探して拾い集めること。まるで宝探しのよう。
波の音を聞きながら砂浜を歩いていると、思いがけない出会いがある。この日は、まるく穴の空いた貝殻やピンク色の貝殻、割れたタイルなど、とっておきの海の宝物を見つけた。

拾った貝殻越しに見る富士山。海と富士山、そして小さな宝物たちに出会えた、楽しい海岸散歩になった。
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三津海岸
基本データ
<住所>静岡県沼津市内浦三津
<TEL>055-946-1800(三津浜海浜組合)
<駐車場>なし(三津シーパラダイス利用時は駐車可能)
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口 3番乗り場から東海バス「江梨/木負農協」行で約35分、「伊豆三津シーパラダイス」下車、すぐ
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」または東名高速道路「沼津IC」から伊豆縦貫道~伊豆中央道「伊豆長岡IC」経由で約30分
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三津海岸
約5分
↓
海辺の食堂「とさわや」で海鮮ランチ
三津海岸から徒歩5分ほどの場所にある「とさわや」でランチをいただく。内浦漁港で水揚げされた魚をその場でさばいて提供する、鮮度が魅力の海鮮食堂。
店内には午後のやわらかな光が差し込み、どこか懐かしい空気で満たされている。お客さんはこの辺りで働く地元の方が多く、賑やかだけど落ち着ける店内。自分もこの町に溶け込んだような気分になれる。

お店の前には魚たちが泳いでいる大きな水槽があり、ここから選んだ魚を調理してもらうこともできる。海が近くというロケーションのため、海を感じながらお食事を楽しめる。

注文したのは、その日に仕入れた旬の食材で作られた天丼。運ばれてくるまでは、店内にあるテレビを見ながら、ゆったりと待つ。具材は、アシタバ、なす、太刀魚、紫いか、しめじ、そしてぷりぷりのエビ。お店の人いわく、この日はアシタバがたくさん手に入ったから乗せてくれたのだそう。食べ終えて「ごちそうさまでした」と声をかけると、「お粗末さまでした」と返ってくる。最近ではあまり耳にしなくなったその言葉が、なんだか嬉しい。何気ないやり取りが心を豊かにしてくれる。日常から離れて過ごすと、普段は見過ごしてしまっている大切なことに改めて気づかされる。
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とさわや
基本データ
<住所>静岡県沼津市内浦三津88-15
<TEL>055-943-2002
<利用料金>メニューによる(天丼は850円(税込)前後)
<定休日>火曜日
<駐車場>あり(無料)
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口3番乗り場から東海バス「江梨/木負農協」行で約35分、「三津」下車、徒歩すぐ
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」または東名高速道路「沼津IC」から伊豆縦貫道~伊豆中央道「伊豆長岡IC」経由で約30分
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とさわや
すぐ
↓
三津 13:31発
東海バス
↓
御用邸 13:49着
約3分
↓
「沼津御用邸記念公園」で歴史ある建築を巡る
バス停 「御用邸」で降り、「御用邸記念公園」の文字を見つける。松林に囲まれた入り口へ足を進める。


かつて皇室の方々が滞在されていた、沼津御用邸記念公園。松林に囲まれた広い敷地の中に、歴史の重みを感じさせる建築と、美しく穏やかな庭園が広がっている。



昭和天皇の御用邸として造営された、「西附属邸」。落ち着いた佇まいの宮廷建築で、国を代表する貴重な建築のひとつとされている。
そんな特別な場所に足を踏み入れると、自然と背筋が伸びるような気持ちになる。

取材時は、春の気配を感じはじめる頃。穏やかな午後の光が大きな窓から差し込み、床や壁にやわらかく広がっていく。窓ガラスに映る光は、まるで風に揺れる水面のよう。静かでゆったりとした空間に、美しい影を落としていた。
かつてここで昭和天皇が過ごされた時間に思いを馳せながら、歴史ある空間をゆっくり巡る。季節や時間帯によって光の表情も変わり、また違った景色が見られるのかもしれない。


西附属邸では、吊るし雛が展示されていた。色とりどりの小さな人形が連なって揺れる様子はとても華やかで、落ち着いた雰囲気の中にやさしい彩りを添えている。ひとつひとつの飾りを眺めていると、その細やかな手仕事に思わず見入ってしまう。季節ならではの風景に出会えたことも、旅の嬉しい思い出になる。
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沼津御用邸記念公園
基本データ
<住所>静岡県沼津市下香貫島郷2802-1
<TEL>055-931-0005(管理事務所)
<利用料金>
入園のみ:大人100円、小中学生50円、幼児無料
西附属邸観覧込み:大人410円、小中学生200円、幼児無料
※2026年4月以降料金改定予定
(入園のみ:大人300円/小中学生100円、西附属邸観覧込み:大人600円/小中学生250円)
<休園日>年末年始(12月29日〜1月3日)
<駐車場>あり(普通車無料)
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口3番のりばから東海バス「江梨/木負農協」行で約15分「御用邸」下車、徒歩で約5分
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」、東名高速道路「沼津IC」から約30分
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沼津御用邸記念公園
すぐ
↓
「島郷海岸」で穏やかに海辺を歩く
御用邸記念公園のすぐそばにある、「島郷(とうごう)海岸」。人の姿も少なく、静かな時間が流れている。


遠くには御用邸の松の木が見え、海はどこまでも続いている。聞こえるのは波の音と、鳥の声。いつの間にか、大きな声で歌いながら海岸沿いを歩いていた。


下を向いて歩いていると、白や緑、茶色など、色とりどりのシーグラスがたくさん目に入る。砂浜に、小さな宝石が散りばめられているよう。

拾ったシーグラスを太陽の光にかざしてみると、ガラス越しにやわらかな光が透けて、美しくきらめく。『上を向いて歩こう』を口ずさむ一方で、幸せな気持ちでずっと下を向いてシーグラスを探している自分がいる。そんなことがなんだか面白くて、クスッと笑ってしまう。
ふと顔を上げると、海岸には他に誰もいない。海を独り占めしたような気分で、のんびりと散歩。
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島郷海岸
基本データ
<住所>静岡県沼津市志下
<TEL>055-934-4746(沼津市 観光戦略課)
<駐車場>あり(約70台、無料)
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口3番乗り場から東海バス「江梨/木負農協」行で約15分「御用邸」下車、徒歩で約5分
<車>新東名高速道路「長泉沼津IC」、東名高速道路で「沼津IC」から約30分
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島郷海岸
約5分
↓
御用邸 15:49発
東海バス
↓
沼津駅 16:12着
「チャトラコーヒー」で旅の終わりにコーヒーを
島郷海岸をあとにし、「御用邸」バス停から東海バスN22系統・沼津駅行に乗って沼津駅へ戻る。乗車時間は約23分。窓の外に流れていく景色を眺めながら、バス旅の終わりが近づいていることを、少し名残惜しく感じる。
旅の締めくくりに、大好きなお店「チャトラコーヒー」へ。店内でコーヒーを焙煎していて、香ばしいコーヒーの香りがふわりと広がる。かつての「加藤靴店」の跡地にあり、当時の看板もそのまま残っている。タイル張りの床にもどこか懐かしさがあり、その雰囲気にときめく。店主もとても温かく、沼津を訪れるたびについ立ち寄りたくなる大切な場所。地域に根付いたお店で、美味しいコーヒーと心地よい空気に引き寄せられるように人が集まってくる。

プリンと迷い結局、お気に入りのフィナンシェとコーヒーを注文。見知らぬお客さん同士が自然と会話をしていたり、店内には温かい空気が流れている。旅の最後にコーヒーをゆっくり味わいながら、この旅で出会った景色が蘇ってくる。
充実の1泊2日のバス旅はこれにて終了。JR沼津駅から東海道本線に乗って帰路へ。
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チャトラコーヒー
基本データ
<住所>静岡県沼津市大手町5-4-6
<TEL>050-3554-3600
<利用料金>メニューにより異なる(コーヒー 400円~)
<定休日>水曜日
<駐車場>専用駐車場なし
行き方・アクセス
<電車>JR東海道本線「沼津駅」南口から徒歩で3分
<車>東名高速道路「沼津IC」から約20分
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チャトラコーヒー
約3分
↓
沼津駅 17:14発
JR東海道本線
↓
三島駅 17:19着/17:24発
JR東海道新幹線 こだま834号
↓
品川駅 18:10着
温かい気持ちになれる、沼津・三津バス旅
沼津・三津エリアを東海バスで巡った1泊2日の一人旅。慣れ親しんだ場所を改めて旅として訪れると、知らなかった一面を知れたり、初めての景色に出会えたり。思った以上に“非日常”を感じる時間になる。
いつも見ている携帯電話をしまって、バスの大きな窓から見える自然豊かな沼津・三津の景色とゆっくりと向き合う。キラキラと光る雨粒や、太陽が作る影、水面に反射する光。そのひとつひとつが、いつの間にか旅の風景になっていく。旅の途中では、たくさんの出会いもあり、帰路につく頃には温かい気持ちに包まれている。
まだ訪れたことのない方も、よく知っているという方も、東海バスで沼津・三津を巡ってみると、たくさんの発見があるかもしれない。
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『東海バスフリーきっぷ』を使って静岡県の沼津・三津(みと)エリアを巡る旅。GENICプロデュースで、フォトグラファーのすずさんが出かけた1泊2日のぶらりバス旅を紹介。
東海バスに乗って、慣れ親しんだ町を改めて旅として巡ってみる。初めての場所に足を延ばしてみたり、いつもとは違う視点で町を眺めてみたり、お気に入りのお店に立ち寄ってみたり。カメラ片手に巡った2日間を、すずさんの視点で切り取った写真とともに届ける。