COLUMN

【三島】20周年の「伊豆・村の駅」で見つけた、パンと和菓子に込められた地域への思い

2026/08/28
20
Mayumi Miyagawa三島市北伊豆
【三島】20周年の「伊豆・村の駅」で見つけた、パンと和菓子に込められた地域への思い

静岡県三島市の人気スポット「伊豆・村の駅」が、2026年に開業20周年という節目を迎えました。

2006年の開業以来、「伊豆・三島のおいしさを全国へ届ける」をテーマに歩み続け、地元の人はもちろん、伊豆への旅行や箱根観光の途中で立ち寄る多くの観光客にも親しまれてきた村の駅。現在では累計来場者数が2,000万人を突破し、伊豆エリアを代表する“食のテーマパーク”として知られています。

今回は、20周年を記念してオープンしたベーカリー「ほくほく村ベーカリー」と和菓子専門店「和菓子 いもんど」をご紹介していきます!

「野菜を売る場所」から「地域の物語を伝える場所」へ

伊豆・村の駅が誕生したのは2006年。

当時から掲げてきたのは、「地域の農産物をもっと多くの人に届けたい」という思いでした。

 

伊豆・村の駅 

 

地元農家が丹精込めて育てた野菜や果物を販売する直売所としてスタートしましたが、今では飲食店やスイーツ店、土産店も併設し、年間を通して多くの人が訪れる観光施設へと成長しています。

 

しかし今回のリニューアルは、単に新しい店を増やすことが目的ではありません。

テーマは、「地域食材・生産者、そしてお客様をつなぐ場所」。

野菜そのものを販売するだけではなく、その野菜が持つ魅力や背景、生産者の思いまで伝えられる施設へと進化することが狙いなのだそう。

農家との信頼関係から生まれた20年

開業当初、スーツ姿で農家を訪ねて、断られたこともあるのだそう。

それでも諦めず、ジャージ姿に着替え、長靴を履いて畑へ入り、一緒に農作業を手伝うことから始めました。

汗を流しながら生産者と向き合う日々を積み重ねた結果、少しずつ信頼関係が生まれ、現在では約140軒もの農家さんが伊豆・村の駅へ新鮮な農産物を届けています。

20周年という節目は、その信頼関係の積み重ねでもあります。

今回のリニューアルには、「これまで支えてくれた生産者へ恩返しをしたい」という思いも込められています。

箱根西麓三島野菜が育つ特別な土地

今回の新店舗で主役となるのが、「三島甘藷(みしまかんしょ)」と「三島馬鈴薯(みしまばれいしょ)」です。

どちらも「箱根西麓三島野菜」として全国的にも評価されるブランド野菜。

 

伊豆・村の駅

 

三島市と箱根町の境に広がる火山灰土壌で栽培され、富士山、箱根山、駿河湾という恵まれた自然環境が、おいしさを育んでいます。

火山灰土は水はけが良く、昼夜の寒暖差も大きいため、野菜本来の甘みや旨みが凝縮されます。

三島馬鈴薯は、ほくほく感としっとり感を兼ね備えたメークイン。

煮崩れしにくく、濃厚なコクがあります。

一方の三島甘藷は、やさしい甘みとしっとりした食感が特徴。

焼き芋はもちろん、パンやスイーツにもよく合う食材として人気を集めています。

焼きたてを味わえる「ほくほく村ベーカリー」

リニューアル第一弾の目玉の一つが、「ほくほく村ベーカリー」。

店内には工房を設け、職人が一日に4回、パンを焼き上げます。

 

伊豆・村の駅 「ほくほく村のベーカリー」

 

使用するのは北海道産小麦。

湯種製法によって、もちもちした食感を実現しています。

看板商品は「ほっくりいもあんぱん」。

 

伊豆・村の駅「ほっくりいもあんぱん」

 

三島甘藷を使ったほくほくのお芋あんをたっぷり包み込み、塩をほんの少し加えることで甘みをより引き立てています。

惣菜パンも充実。

「三島じゃがフランス」は三島馬鈴薯とチーズ、マヨネーズを組み合わせた人気商品。

伊豆産しいたけを合わせた「じゃがしいたけフランス」、釜揚げしらすを使った「しらすフランス」、ガーリックフランスやゆずこしょうフランスなど、お酒にも合いそうなラインアップが並びます。

 

伊豆・村の駅 総菜パン

 

さらに、約50センチもある「じゃが!じゃが!じゃが!チーズフランス」は圧倒的な存在感。

家族や友人とシェアしながら楽しめる商品として注目されています。

ご当地グルメを取り入れた「みしまコロッケぱん」も、観光客に人気となりそうです。

「和菓子 いもんど」が開く、お芋の新しい世界

「和菓子 いもんど」が開く、お芋の新しい世界

ベーカリーと並んで誕生した「和菓子 いもんど」。

店名は「芋」と「門戸」を掛け合わせ、「お芋のおいしさへの入り口」という意味が込められています。

さらにイタリア語の「モンド(世界)」という響きも重ね、「お芋の世界へようこそ」という思いも表現しています。

 

伊豆・村の駅 「和菓子 いもんど」みたらしだんご

 

看板商品の「みたらしだんご」は、修善寺醤油を使った自家製のみたらし餡がたっぷり。

炙ることで香ばしさが加わり、甘じょっぱい味わいがクセになります。

そのほか、

・芋あんのせ草だんご

・あんこのせ草だんご

・玄米みそだんご

・海苔まみれみたらし磯辺だんご

など、定番に一工夫加えた商品が並びます。

 

伊豆・村の駅 「和菓子 いもんど」いもけんぴ

 

また、静岡県産さつまいもを使った大学芋、極細黄金蜜けんぴ、じゃがいも入り井田塩けんぴなど、お土産にもぴったりの商品も販売しています。

特に目を引くのが、大玉団子を7個使用した「大玉みたらしだんご」。

さらに「大玉けんぴみたらしだんご」は、けんぴや海苔を豪快にトッピングし、写真映えする一品としてSNSでも話題になりそうです。

 

伊豆・村の駅 「大玉みたらしだんご」

 

観光客だけでなく地元の人にも愛される場所へ

伊豆・村の駅を訪れるのは観光客だけではありません。

近隣に住む人が新鮮な野菜を買いに訪れたり、食事を楽しんだりと、地域の日常にも根付いた施設です。

今回のリニューアルでは、観光客に地域の魅力を伝えるだけでなく、地元の人にも「三島ってやっぱりいいところだ」と改めて感じてもらえる施設を目指しています。

小沢村長は、

「三島甘藷や三島馬鈴薯を使った新しいグルメを通じて、地元の方には地域への誇りを、観光のお客様には『三島に来てよかった』と思っていただける場所にしたい」と、お話ししてくれましたよ。

第二弾、第三弾のリニューアルにも期待

第二弾、第三弾のリニューアルにも期待

今回のオープンは、20周年リニューアルの第一弾に過ぎません。

今後は2026年秋頃に第二弾、2027年初めには第三弾のリニューアルも予定されています。

どのような新しい店舗やサービスが誕生するのか、期待は高まるばかり。

地域食材を生かし、生産者の思いを伝え、観光客と地域をつなぐ場所として進化を続ける「伊豆・村の駅」。

「食を通じて地域を知るテーマパーク」として、これからも伊豆・三島の魅力を発信し続けていくことでしょう。

伊豆方面へ出かける際には、ぜひ立ち寄りたいスポットの一つです。

焼きたてパンの香りに誘われ、三島ならではの和菓子を味わい、生産者の思いが詰まった地元野菜に触れる――。

そんなひとときが、旅をより豊かなものにしてくれるはずです。

伊豆・村の駅の基本情報

伊豆・村の駅

住所:静岡県三島市安久322-1

TEL: 0120-54-0831

営業時間:9:00~17:00

定休日:年中無休

駐車場:あり

アクセス:

JR三島駅からタクシーで15分

伊豆箱根鉄道大場駅からタクシーで10分

伊豆箱根鉄道大場駅から三島市自主運行バス「なかざと号」に乗車(乗車時間約25分)、「伊豆・村の駅」バス停下車、徒歩すぐ

 

 
 

 

この記事を書いた人

Mayumi Miyagawa

静岡県函南町出身。「沼津経済新聞」で地元情報を取材し、地元コミュニティーFMのラジオパーソナリティを務める。興味あるジャンルは、地場産のおいしいものとクラフトビール。伊豆半島の隠れた魅力を発信していきます。

TOP COLUMN 【三島】20周年の「伊豆・村の駅」で見つけた、パンと和菓子に込められた地域への思い