稲取漁港の目の前
席はテーブル2つ、座敷3つ、それにカウンターという造り。
店内には大漁旗が掲げられ、お店の雰囲気をより一層元気に明るくしている。
この店は元々、店主である小池久典さんのお母さまの営むラーメン屋だったとのこと。
板前や魚屋など別店で働いていた久典さんが引き継ぎ、しばらくラーメン店として営業した後、2022年9月に居酒屋としてリニューアルした。
2023年1月現在、残念ながら当時のラーメンはメニューにはないとのことだが、毎日変わるというメニューの数とそのラインアップに驚く。
「かもめ食堂」は北川(ほっかわ)の定置網漁で獲れた新鮮な魚を堪能できるお店。
お店があるのは東伊豆町稲取。
JR伊豆稲取駅より徒歩10分程度、稲取漁港からすぐのところにある。
こちらでは、昼は刺身や丼ものなどの定食、夜は地魚を中心とした一品料理が味わうことができる。
席はテーブル2つ、座敷3つ、それにカウンターという造り。
店内には大漁旗が掲げられ、お店の雰囲気をより一層元気に明るくしている。
この店は元々、店主である小池久典さんのお母さまの営むラーメン屋だったとのこと。
板前や魚屋など別店で働いていた久典さんが引き継ぎ、しばらくラーメン店として営業した後、2022年9月に居酒屋としてリニューアルした。
2023年1月現在、残念ながら当時のラーメンはメニューにはないとのことだが、毎日変わるというメニューの数とそのラインアップに驚く。
店内に所狭しと貼られているメニュー表の数々。
稲取というとまず「金目鯛」を思い浮かべるが、ほかにも伊豆の地魚である「尾赤アジ(おあかアジ)」や、「茶色丸羽太(ちゃいろまるはた)」という珍しいハタの一種など、その日の目利きで仕入れた魚と出合える。
魚は定置網にかかったものを直接買い付けしているそう。
そうすることで漁協に届けられ前のものを仕入れられるので、鮮度が抜群。
身のぶりんっとした食感と磯の香り、モチモチとした歯ごたえを堪能できる。
獲れたてだからこそ味わえるおいしさなのだ。
最近は店主・久典さんに加え、イタリアンで働いていたこともある息子さんの凌太さんも厨房に立っている。
それもあってか、ブイヤベースなど、ほかではなかなか味わえない、洋風なラインアップもいくつか。
その魚に合わせた最高の調理法で提供している。
魚の仕入れ状況によってメニューは毎日変わるため、気になったメニューはトライしておくのがおすすめだ。
取材時はランチタイムだったので、いただいたのは「お刺身定食」1,430円(取材当時。以下同様)。
この日は、メジマグロ・サワラ・ホウサンカツオ・茶色丸羽太・ヒラメ(肝・エンガワ)・金目鯛・アオリイカという7種の刺身で、加えて、ご飯・味噌汁・お新香がセットになっていた。
驚くのは、刺身の鮮やかな色・脂のツヤ、そして身のハリ。
港町でなければなかなか体験できないその新鮮さが、見た目から伝わってくる。
それぞれの魚の特徴を聞きながらいただくことで、よりそのおいしさをかみしめることができた。
店主・久典さんのおすすめは「海鮮ユッケ丼」1,320円。
こちらで使用される魚も日替わりで、刺身に使われる数種類が入っているという。
甘辛な秘伝のタレと絡ませることで、よりねっとりとした濃厚な旨みが味わえる。
醤油で味わうのとはまた違った、鮮魚の魅力を感じられる一品だ。
そのほかおすすめなのは「3色づけ丼」(1,430円 ※仕入れにより変動)。
「伊豆の寒ブリ」や「本鰆」など、こちらもその日によって鮮魚は異なる。
気になる方は、ぜひ小池さんにその日のおすすめを聞いてみては。
17時以降は居酒屋営業となり、地元の人を中心に連日にぎわっている。
メニューには静岡の地酒、そして酒に合う料理の数々が加わる。
この日勧められたのは「マンボウの腸串焼」(税込880円)。
聞き慣れないメニューにまったく想像ができないが、定置網に偶然かかってしまったマンボウの腸を串焼きにしたものだという。
地元・稲取ではそんなに珍しくないらしく、好きな人は好んでオーダーするという。
ひと口食べてみれば、そのコリコリとした食感に驚くこと間違いなし。
クセのない身に塩味を効かせており、地酒にぴったりだ。
ぜひ合わせたいのは、伊東の地酒「雑魚 -ZAKO-」。
伊豆の地魚の旨みに合うようつくられているということで、マリアージュをぜひ堪能してほしい。
気になるメニューや地酒については、聞けば丁寧に教えてくれる。
それぞれの魚や地酒の特徴を聞きながらいただくことで、よりそのおいしさを噛みしめることができるはず。
ディープな稲取のまちを楽しむには、うってつけの店である。
かもめ食堂
住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取814
電話:0557-95-3737
営業時間:ランチ11:00〜14:00(L.O.13:30)、居酒屋17:00〜23:00(L.O.22:30)
休業日:水曜
駐車場:なし
アクセス:伊豆稲取駅より徒歩約10分
福岡県出身、名古屋の編集プロダクションでデザイン・執筆の仕事をしたあと、2004年に静岡市へ移住。出版社でwebディレクターとして勤務後、2007年に取材・執筆・撮影・編集・デザインを生業とするフリーランスとして活動開始。静岡県内各地を飛び回りながら、静岡の魅力を発掘中。
Copyright © Tokai Jidosha Co.,Ltd. All Rights Reserved.