【石廊崎オーシャンパーク】壮大な自然の成り立ち「ジオ」を学びながら、南伊豆の魅力を再発見
2022/02/01
Tomoya Tsuchiya南伊豆南伊豆町
2019(令和元)年にオープンした「石廊崎オーシャンパーク」は、石廊埼灯台から徒歩5分の立地に、静岡県道16号線からのアクセス道路、大型駐車場、休憩所、トイレを備えた、石廊崎観光の拠点として整備された施設。休憩所は、海側が一面ガラス張りの開放的な造りが特徴的。地元の特産品の販売コーナーや軽食・喫茶のコーナーがあり、テラスからは太平洋と「石廊埼灯台」を眺めることができる。施設内には世界認定された伊豆半島ジオパークの南伊豆ビジターセンターも併設しており、伊豆半島とその風光明媚な景観の成り立ちを学ぶことができる。
食事処とお土産が買える「石廊崎オーシャンパークNÒTIA(ノーティア)」


「石廊崎オーシャンパーク」の休憩棟内には、「石廊崎オーシャンパークNÒTIA(ノーティア)」として食事処とお土産コーナーがある。食事処では、伊豆半島ジオパークから名前をとった「ジオのりラーメン」や「塩“ソフト(ジオソフト)」などがいただける。「塩“ソフト(ジオソフト)」はぜひご賞味を。ソフトクリーム自体が塩味になっているのではなく、濃厚なミルクソフトに下賀茂温泉の「花のおもてなし南楽」の源泉100%塩をふりかけていただくという、ひと工夫あるソフトクリーム。味の変化を楽しみながらいただけるのでおすすめだ。
お土産コーナーでは、ジオマップやお菓子類、アクセサリー、キーホルダー、ポストカード、南伊豆で活動する陶芸家の作品販売などさまざまな商品を取りそろえている。南伊豆がぎゅっと濃縮したような施設。窓から見える絶景とともにゆっくり過ごしたい。
南伊豆ビジターセンター
休憩棟内部には、「伊豆半島ジオパーク南伊豆ビジターセンター」が設置されているとともに、認定ジオガイドによる石廊崎のガイドツアーを開催。ジオに関するさまざまな情報を知ることができる。
ガイドツアーには3つのルートがあり、 Aルートは石廊崎の一般立入禁止エリアをガイドが案内する特別絶景ツアー、Bルートは足下が悪い日でも楽しめる最南端の歴史スタディツアー、CルートはA、B両方のツアーが楽しめる内容となっている。現地で申し込みも可能だが、確実に参加したい場合は予約をしておこう。
ジャングルパークからオーシャンパークになるまで
「石廊崎オーシャンパーク」のオープン前は、近くに駐車場やバス停がなく、石廊崎港から徒歩で20分ほどの急な坂道を登らなければならなかった。しかし、オーシャンパークのオープンにより、県道から岬近くまでのアクセス道路と駐車場が整備され、岬の先端まで徒歩8分ほどで行けるようになった。これにより、石廊崎がより身近に、快適に楽しめるようになった。この場所は、「石廊崎ジャングルパーク」という植物のテーマパークが閉園した後、ずいぶん長い間手つかずの状態が続き廃墟のような場所だったが、見事に生まれ変わったのだ。
この記事を書いていてふと思い出したが、筆者は「石廊崎ジャングルパーク」へ子どもの頃も若かりし頃も行ったことがあり、リスザルとかなり近くで触れ合えた楽しい記憶がある。そんな思い出も忘れ去ってしまっていたくらい長期間閉鎖されていたため、この中は本物のジャングルと化していたことだろう(実際、入口は雑草が生え放題で草ぼうぼうの状態だった)。
ジャングルパークからオーシャンパークになるまでの歴史をここで振り返ってみる。「石廊崎ジャングルパーク」は1969(昭和44)年に熱帯植物を観賞する植物園「熱帯の楽園」としてオープン。1973(昭和48)年のピーク時には年間入場者数は75万人にものぼったが、年々入場者数は減少。2003(平成15)年の閉園間際には10万人にまで落ちこみ、施設の老朽化が進んだこともあり営業継続を断念、その年の9月30日に閉園した。その後、駐車場は町営に移管したが、残された施設は管理がなされないまま廃墟と化し、名勝地内の景観を著しく損ねていた。15年と半年もの間、手つかずの状態だったが、2019(令和元)年4月1日に、跡地に残っていた廃墟を解体し、「石廊崎オーシャンパーク」として再オープンした。
今後、生まれ変わったオーシャンパークを中心として、さらに石廊崎地区が盛り上がることを期待したい。
石廊埼灯台敷地の通年開放
石廊崎には日本の灯台50選にも選ばれた白亜の美しい灯台・石廊埼灯がある。これまではイベント開催日を除き、灯台の敷地内は原則非公開だったが、「石廊崎オーシャンパーク」の開園に合わせて通年開放されるようになった。灯台が地方自治体の要請で通年開放されるのは全国初だそうだ。
伊豆の七不思議と縁結びのパワースポット




岬には断崖にめり込むように建てられた「石室(いろう)神社」がある。海上守護の神様で、船の帆柱の上に社殿がつくられたという伊豆七不思議の一つにもなっており、神社の床のガラス窓からは、社殿の基礎として使われている帆柱を眺めることができる。また、岬には縁結びのご利益で名高い「熊野神社」(くまのじんじゃ)があり、縁結びの神として恋人達や女性の人気スポットになっている。
石廊崎オーシャンパークの基本情報
石廊崎オーシャンパーク(いろうざきオーシャンパーク)
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町石廊崎546-5
駐車場:大型10台、普通車100台、オートバイ・自転車数十台(乗用車500円、大型バス800円、バイク100円)
開設時間:夏期(4~9月) 8:30~17:00、冬期(10~3月)9:00~16:00
TEL:0558-65-1600
URL: http://irou-ocean.or.jp/
この記事を書いた人
南伊豆町在住。「Izu Letters」編集部の駄々っ子担当。編集長の悩みの種。最近フットサルを始めたが、全く周りについていけず体力の衰えを痛感。Izu Letters編集部の筋肉マンである後輩に、筋トレを伝授してもらっている最中。ちなみに、お昼は筋肉マンと一緒にプロテインを飲む。
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2019(令和元)年にオープンした「石廊崎オーシャンパーク」は、石廊埼灯台から徒歩5分の立地に、静岡県道16号線からのアクセス道路、大型駐車場、休憩所、トイレを備えた、石廊崎観光の拠点として整備された施設。休憩所は、海側が一面ガラス張りの開放的な造りが特徴的。地元の特産品の販売コーナーや軽食・喫茶のコーナーがあり、テラスからは太平洋と「石廊埼灯台」を眺めることができる。