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【土肥温泉】庶民的な宿からハイクラス宿まで。富士山も夕陽も見える温泉地

2022/02/01
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Ryoko Kawada伊豆市西伊豆
【土肥温泉】庶民的な宿からハイクラス宿まで。富士山も夕陽も見える温泉地

駿河湾を走る海の県道223号である駿河湾フェリーの発着港である土肥港。土肥では、天気がよければ富士山を望むことができるスポットや、夕陽がきれいなスポットもあり、両方を楽しめる贅沢な温泉地だ。若山牧水をはじめ多くの文人にも愛され、小説などの舞台にもなっている。

海岸沿いにホテルや旅館が立ち並び、4つの共同浴場と足湯がある。数ある伊豆の温泉地の中でも、どちらかというこぢんまりとした印象がある温泉地かもしれないが、ハイクラスな温泉宿もいくつかあり、著名人がお忍びで利用するらしいという噂も。昔懐かしい民宿も多く、アットホームな雰囲気と温かなおもてなしが魅力。日帰り湯もあるので、入浴可能な温泉を事前に調べて訪れたい。

土肥温泉は6種類の源泉を混合して配湯

土肥温泉は6種類の源泉を混合して配湯

江戸時代には栄えた「土肥金山」は、今は金運のパワースポットとして観光客から人気がある。もともと土肥温泉は、この土肥金山の開発中であった1611(慶長16)年に、安楽寺境内の坑口から湧出したのが始まりと言われている。発見者の間部彦平にちなみに「まぶ湯」と名付けられ、「医王泉」「鉱山の湯」「砂金風呂」とも呼ばれたこの温泉は、薬効を求めて多くの人が入浴しにきたと言われている。

その後、1900(明治33)年にも、飲料用の井戸を堀ったところに温泉が見つかり、また、1949(昭和24)年にも土肥金山の新しい金鉱脈を見つけるとともに、新たな源泉が発見されている。現在の土肥温泉は、6種類の源泉を混合して配湯している。

シーズンには海水浴場にも温泉が登場

シーズンには海水浴場にも温泉が登場

土肥温泉には、遠浅で波が穏やかな「土肥海水浴場」と磯遊びも楽しめるこぢんまりとした「小土肥(おどい)海水浴場」の2つの海水浴場がある(写真は小土肥海水浴場の様子)。土肥海水浴場には、船を利用した温泉「土肥温泉丸」が海水浴シーズンのみ登場し、海水浴で冷えた体を温められると人気だ。

黄金の湯の足湯で気軽に温泉気分

黄金の湯の足湯で気軽に温泉気分

「黄金の湯」では、温泉噴湯の両脇に足湯が設けられており、年中利用可能。足湯は温泉に入浴したのと同程度の効用があると好評で、温泉旅館に宿泊しなくても気軽に温泉気分が味わえる。近くには土肥特産市「ありがとう」や、直径31m、長針の長さ12.5m、短針の長さ8.8mでギネス認定された「世界一の花時計」もある。

「弁天の湯共同浴場」は一階が公民館、二階が共同浴場になっており、地元の方もよく利用する温泉。内風呂は石造りの浴槽で、土肥港を望む露天風呂もあり、道沿いにあるのでドライブの途中に寄ることもできる。浴槽は少し小さめ。機会があったら地元の方に話しかけて、観光情報や見どころを聞いてみたい。

日本で一番早咲きの桜?! 土肥桜

日本で一番早咲きの桜?! 土肥桜

温暖な気候で知られる伊豆には、河津桜、熱海桜など、早咲きの桜も多いが、ここ土肥温泉にある土肥桜は、“日本で一番早咲きの桜”との声もあるほど、早くに開花する。時期は1月中旬〜2月中旬で、梅の花と同じくらい早く、冬の寒い時期に開花する。この頃にはライトアップイベントも開催され、幻想的な雰囲気に包まれるので、合わせて訪れたい。

土肥温泉の基本情報

土肥温泉(といおんせん)

住所:静岡県伊豆市土肥

TEL:0558-98-1212(伊豆市観光協会 土肥支部)

URL:https://www.toi-annai.com

 

この記事を書いた人

Ryoko Kawada

福岡県出身、名古屋の編集プロダクションでデザイン・執筆の仕事をしたあと、2004年に静岡市へ移住。出版社でwebディレクターとして勤務後、2007年に取材・執筆・撮影・編集・デザインを生業とするフリーランスとして活動開始。静岡県内各地を飛び回りながら、静岡の魅力を発掘中。

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