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【峰温泉大噴湯公園】もくもく立ち上る湯けむりと噴き上がる温泉

2022/02/01(2022/03/06)
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Akari Enomoto東伊豆河津町
【峰温泉大噴湯公園】もくもく立ち上る湯けむりと噴き上がる温泉

静岡県賀茂郡河津町峰にある「峰温泉大噴湯公園」では、100度の温泉が高さ30mまで噴き上がる様子を見ることができる公園。伊豆半島には各市町に温泉があり、どの温泉にしようかなと悩んでしまうほど温泉に恵まれているが、そんな伊豆でも珍しい噴湯になっている。
1926(大正15)年、採掘中に爆音とともに地上約50mの上空を突き刺し誕生。100年近く絶えることなく続いており、現在でも毎分600L、地上約30mの高さまで噴き上がる。

公園なので入園料などはなく、無料で見られるのも嬉しいポイント。約100度の温泉が噴き上がるが、落ちてくる飛沫は冷めているので安心だ。ただし、噴湯の近くで見ると濡れてしまうので、濡れたくない方は少し離れたベンチの辺りから見ると良いだろう。キラキラとした飛沫に反射して虹がかかることもしばしば。本当はいつでも噴き上がるのだが管理上普段は止めており、9:30から1時間ごと、1日7回見ることができる。火曜日と金曜日はお休みなので、見に行く際は注意しよう。

温泉卵以外に、おしるこも温められる

 温泉卵以外に、おしるこも温められる

噴湯の真下では、温泉卵をつくることができる。売店では卵が2個150円で販売しており、専用の竹かごに入れて15分ほど待とう。ゆであがりは熱々だが、近くに卵を冷やす水桶が設置されているので、すぐに味わうことができる。
また、売店近くのテーブルには、真ん中に温泉が流れていて、おでん缶やおしるこ缶などを温めて味わえる。もちろん、こちらでも温泉卵を作ることができる。持ち込みは禁止なので、売店で買ったもののみ温めよう。小腹を満たしながら、噴き上がるまでの時間を待ってみては。

ぽかぽか温まれるスポット

ぽかぽか温まれるスポット

公園内には屋根つきの足湯があるので、のんびりぽかぽかと温まってほしい。そして、もうひとつ温まれる不思議なスポットがある。噴湯近くにある石のベンチは触ってみるとじんわりと温かいのだ。ツルツルと光る石の表面は一見冷たそうに見えてしまうため、暖をとる際には湯けむりがあがる足湯に目が奪われてしまいがちだが、ぜひとも座ってみてほしい。体感としては自動車のベンチヒーターに近いかもしれない。足湯とは違う温かさにうたた寝してしまいそうなほどの気持ち良さがある。

PCR検査との意外な関係

PCR検査との意外な関係

新型コロナウイルスが流行し、耳にしない日はなくなったPCR検査。遺伝子技術を用いており、ごく微量な遺伝子などを増幅して病気の発見に役立てている。PCR検査で遺伝子を増幅するためには耐熱性の酵素が必要になのだが、こうした酵素は温泉などに棲む菌から見つかってきた。実は、峰温泉でも1974(昭和49)年にこの類(たぐい)の菌が発見されており、PCR検査などに広く利用されている。

まったく関係ないように思えるバイオテクノロジーの発展にひと役買っていると知り、温泉の偉大さには驚きを隠せない。

峰温泉大噴湯公園の基本情報

峰温泉大噴湯公園(みねおんせんだいふんとうこうえん)
住所:静岡県賀茂郡河津町峰446-1

アクセス:伊豆急河津駅より東海バス「修善寺駅」行に乗車(乗車時間5分)、「峰温泉」バス停下車すぐ

TEL:0558-34-0311
URL:http://kankou.town.kawazu.shizuoka.jp/attraction/141/

 

 

この記事を書いた人

Akari Enomoto

河津町在住。「Izu Letters」編集担当。大の猫好き。趣味は伊豆のオシャレなカフェめぐりと言いたいところだが、休日はだいたいお昼まで寝ている。最近、早起きをして行ったカフェは、伊豆高原にある「ねこカフェ にゃおん」。

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