【タライ岬】伊豆七島とともに望むまっすぐな水平線が広がる絶景大海原
南伊豆町と下田市の境に位置する「タライ岬」。
足元には、伊豆の青い海が広がり、右手には石廊崎まで続く海岸線が、そして正面に神子元島(みこもとじま)や伊豆七島(いずしちとう)、左に須崎半島(すざきはんとう)の爪木崎(つめきざき)までを見ることができる。
さらに左手には、三日月に空いた大洞と、伊豆に配流された源頼朝が遊んだという伝説が残されている遠国島(おんごくじま)が望める。
ここには歩道が整備され、複数のルートが設けられている。
伊豆の絶景と自然を眺めながら散策してみよう。
タライ岬への道は軽いトレッキングのつもりで心づもりを
「タライ岬」は、漢字で書くと「盥岬」という難しい字を当てる。
実際、現地の看板には「盥岬」と記されているが、一般的には「タライ岬」とカタカナの字を使用している。
岬への道は、「日本の渚百選」の一つにも選ばれている「弓ヶ浜(ゆみがはま)」の隣、逢ヶ浜(おうのはま)の端まで行き、吹折坂(ふきおりさか)という階段を登るところから始まる。
この階段からタライ岬までは1km満たない距離だとは思うが、山道のためウォーキングというよりは、軽いトレッキングという心づもりで歩いた方がよいだろう。
さらにタライ岬から田牛(とうじ)までのコースとなると、それ以上の意識を持っておく必要がある(経験者は語る)。
「らくらくコース」と「健脚コース」の2つのルートあり
道を進んでいくと分岐の看板に出合う。
看板の字のごとく「らくらくコース」は、ある程度平坦な道。
「健脚コース」は、急な階段や坂のあるコースだ。
当然、筆者はいつも「らくらくコース」を選択する。帰りも「らくらくコース」といきたいところだが、たまに子どもたちが「健脚コース」で帰りたがるため、仕方なく厳しい道を歩まねばならぬときがある(結構な坂なので子どもには面白く見えるのだろう)。
いずれにせよ、どちらかの道を行けばタライ岬にたどり着く。
筆者のようにラクをして絶景を見るか、苦労して絶景を見るかはお任せするが、どちらのプロセスを辿れば、より美しさを感じられるかは明らかなはずだ(であれば実践せよという声が聞こえてきそうだが、筆者は意識低い系なのだ)。
タライ岬から見る大海原に感動!
ウバメガシ(ドングリの仲間)の群落を抜けると、雄大な大海原が目の前に広がる。
まっすぐに広がる水平線は美しく、足元の岩礁に打ち寄せる波は非常に力強い。
この風景を見ていると、地球が丸いことを改めて実感できるはずだ。
このタライ岬からの写真は、前掲した写真を撮影した日(6月頃)とは別日で撮影した。
確か大晦日(以降の写真も同様)。
後述するが、田牛から戻って来た際に撮ったため、夕暮れ時となってしまった。
しかし、夕日に照らされ、さらに美しさを増しているようにも感じる。
のんびりと写真を撮っていたら、崖の方からランニング中の人が現れ、「日の入りが近づいているから早く帰った方がよい」と忠告される。
忠告はありがたかったが、崖からの登場にまず驚き、加えてここを走る人がいることに驚いた。
しかも大晦日。筆者と違いストイックだ。
この崖をわざわざ下ってまで行きたくなる好地磯の釣りスポット
西伊豆町の燈明ヶ崎(とうみょうがさき)を歩いていたときもそうだったが、この日も釣り道具を持ちながら歩く人に遭遇した。
そしてやはりその人も、断崖絶壁のこの崖を下りて行くのだ。
釣り道具を持ちながらタライ岬まで歩き、崖を下るモチベーション。
それほど釣り人にとっても魅力的なスポットなのだろう。
調べてみたところ、海水の流れがよいようで、メジナ、ブダイ、イシダイなどの青魚を釣ることができるそうだ。
田牛のルートに挑戦
タライ岬からの帰りは、「らくらくコース」か「健脚コース」、もしくはタライ岬の左側にある「海岸コース」のいずれかの道で、元の分岐に戻る。
筆者はここに来るたび、分岐にある看板の「田牛1.7km」と書かれた文字を見ると、行ってみたいという好奇心に駆られるのだが、結局気後れしてしまい、いつもタライ岬を見て帰ってくるだけだった。
しかし、今回は一念発起し、田牛まで行くことを決意。
話は前後してしまうが、体力がなくなるのを恐れたため、タライ岬に行く前に、まずはこの田牛までのルートに挑戦してみたのだ!
途中には椿園や海岸も
このルートを歩いて初めて知ったが、途中には千本以上のヤブツバキが植えられている椿園や、海岸に降りることのできるポイントがある。
海岸に関しては、オンシーズンでも海水浴客はなかなかここまで来ない気がするため、プライベート感をたっぷり味わえるのではないだろうか(あくまで私見)。
雰囲気たっぷりの素掘りのトンネル
別荘地のような所を抜けると、トンネルが現れる。
このトンネルは素掘りで作られたトンネルらしく、車はすれ違うことができないほどの小ささだ。
珍しいことに加え、味のある雰囲気のトンネルだったため、車が来ないが心配だったが、せっかくなのでこのトンネルを楽しんだ。
通行する際は、くれぐれも車にご注意を。
ようやく田牛へ到着。そして元の道へ
トンネルを抜けると、田牛の集落へ。すぐ目の前には田牛の海が見えた。
この日も子どもを連れて歩いていたのだが、子どもは途中までくると帰りたいと連呼していた。
どうしても最終地点の田牛まで辿り着きたかった筆者は、なんとか子どもを説得し、完歩した。
しかし、車は当然、こちらには置いていない。
これから元の道を戻ると言ったら大ブーイングの嵐。
二人の子どもを交互におんぶして帰る羽目に。自分で自分の首を絞めてしまった。
夕日が沈むシーンもまた絶景
帰る頃にはすっかり日が暮れていた。
逢ヶ浜からは沈みそうな夕日が見えていたが、ランニングしていた方の忠告のおかげで、ぎりぎり日の入り前に帰ることができた。
タライ岬遊歩道を歩く際は、筆者のように衝動にかられず、計画的なトレッキングをおすすめする。
タライ岬の基本情報
住所:静岡県賀茂郡南伊豆町
TEL:0558-62-6300(南伊豆町商工観光課)
URL:https://www.town.minamiizu.shizuoka.jp/docs/2013031200903/
アクセス:伊豆急下田駅より東海バス「石廊崎オーシャンパーク」行に乗車(乗車時間約25分)、「休暇村」バス停より徒歩約30分
伊豆急下田駅より東海バス「田牛」行に乗車(乗車時間約20分)、終点「田牛」バス停より徒歩約40分
伊豆 観光,伊豆 観光,伊豆観光,伊豆 旅行,伊豆 旅行,伊豆旅行,伊豆,伊豆半島,IzuLetters,イズレターズ,静岡観光,静岡,観光情報,旅,旅行,国内旅行,週末旅,週末旅行,家族旅行,撮影旅行,癒しの旅 女子旅,大人女子旅,自然,フォトジェニック,景色,風景,温泉,タライ岬,海,シュノーケル,海水浴,海水浴場,南伊豆,南伊豆町
南伊豆町と下田市の境に位置する「タライ岬」。足元には、伊豆の青い海が広がり、右手には石廊崎まで続く海岸線が、そして正面に神子元島(みこもとじま)や伊豆七島(いずしちとう)、左に須崎半島(すざきはんとう)の爪木崎(つめきざき)までを見ることができる。さらに左手には、三日月に空いた大洞と、伊豆に配流された源頼朝が遊んだという伝説が残されている遠国島(おんごくじま)が望める。ここには歩道が整備され、複数のルートが設けられている。伊豆の絶景と自然を眺めながら散策してみよう。